銀行カードローンの即時融資はなくなる?金融庁の立入検査が与える影響

2017年9月1日、金融庁はメガバンクを始め地方銀行に対して立入検査をすると発表しました。一般の消費者には具体的にどのような今後どのような影響があるのでしょうか?消費者金融では総量規制というものが存在しますが、銀行が貸し出しする融資はこれまで対象外でした。

田澤コラム

銀行カードローンの即時融資はなくなる?金融庁の立入検査が与える影響

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ニュースをご覧になった方も、あまり身近な出来事として感じられないかも知れませんね。私のクライアントにはすでにカードローンを一方的に解約されたケースも…実例で説明しましょう。

銀行カードローンの即時融資はなくなる?金融庁の立入検査が与える影響

カードローンとは

一般的に使用されるカードローンとは、無担保で借りられる融資のことを指します。クレジットカード枠内でのキャッシングとは異なり、専用のカードが発行されます。限度内であれば好きなタイミングで借入と返済を行うことができます。また最近では、銀行系のカードローンに限らず信販会社、消費者金融なども「カードローン」という言葉を使っていますので、広い意味でお金の借入に使われるようになってきています。

三菱UFJフィナンシャルグループアコム

三井住友銀行カードローン

紛らわしい「銀行」カードローンと「消費者金融系」カードローンの違いとは?

冒頭で「総量規制」という言葉を使いましたが、基本的に消費者金融など「貸金業者」として登録しているところは、貸付枠の限度が設定されています。それが年収の30%までしかお金を貸してはいけない「総量規制」と呼ばれるものです。(この法律は2010年から施行されています)

これはカード1枚あたりの融資額ではなく、あなたの年収の30%までが限度額となります。仮に年収が500万円であれば、総額で30%にあたる150万円以上は借りることができません。

1社で50万円以下の申し込みであれば、基本的には年収証明などは求められませんので、自己申告だけでかまいません。(50万円以上の限度額を希望する場合は求められることが多くなります)実際の年収は300万円(借入れ限度額90万円)であっても、500万円だと申告して150万円の借入をしている人もいるようです。

個人的にはあまりお勧めできる方法ではありませんが…逆に銀行カードローンでは50万円以上でも年収証明不要のケースが多かったりしましたが、今回の金融庁の立ち入りで今後方針は変わるかも知れません。

銀行のカードローンは「総量規制」の対象外だっため1千万円でも貸すことができました

ところが消費者金融での貸付けに対しては規制はあっても、銀行が個人向けに行う融資には制限はありませんでした。総量規制の対象外だったからです。
極論ですが、年収500万円でも1000万円の借入を行うことも可能だっった、と言うことです。

これでは多重債務債務者が増えるだけ、ということで、今回金融庁が銀行への対入り検査を始めたわけです。

ネット銀行も対象に…すでに始まった楽天銀行スーパーローンの自主規制?

ネット銀行も対象に…すでに始まった楽天銀行スーパーローンの自主規制?

銀行系のカードローンと言えば一般的にみなさんが思い浮かべるのは三井住友やみずほなどの、実店舗を持つ銀行でしょう。

ところがここ数年、ネットバンクが増えてきています。大手では楽天銀行から、コンビニで有名なセブン銀行などがあります。このようなネットバンクも、今回の金融庁の立ち入り検査の対象となる可能性はあるかもかも知れません。

このコラムを書いているタイミングで、ある私のクライアントから上記のような画像が届きました。楽天銀行が先回りして「自主規制」を始めているのかも知れませんね。このお知らせを受け取った方は、ごく普通のサラリーマンで、過去に支払いの延滞や遅延もありませんでした。

田澤のまとめ

余裕を持ってカードローンを使っている方なら問題はありませんが、昨日まで利用できたものがいきなり解約されて、返済だけを求められては困ってしまいますね。

ただ今回は金融庁が立ち入り検査で融資の審査などの実態を調べていくようですので、波紋は大きくなりそうです。

今後銀行系カードローンはどうなるのか?新しい情報が入れば、このコラムでお伝えしたいと思います!

-田澤コラム

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