クレジットカード付帯海外旅行保険の上手な利用方法と注意点
クレジットカードの海外旅行保険は本当に使えるのか心配、補償金額が不十分では?といった不安を抱える方がたくさんいます。
しかしクレジットカードの海外旅行保険を上手に利用すれば保険料のコストも抑えつつ十分な補償も得られることが可能です。
クレジットカードの海外旅行保険と保険会社の海外旅行保険の違いは「補償範囲」と「補償期間」
クレジットカードに付帯している海外旅行保険と保険会社の海外旅行保険の大きな違いは次の2つになります。
1.補償範囲
クレジットカード付帯の海外旅行保険は旅行先でのケガによる死亡については補償されますが、病気による死亡は補償されません。
保険会社の海外旅行保険では病気による死亡も補償できる海外旅行保険が用意されています。
2.補償期間
クレジットカード付帯の海外旅行保険の補償期間はほとんどの場合、旅行開始日から90日間となっています。
保険会社の海外旅行保険では90日以上の長期海外滞在向けの海外旅行保険も用意してあります。
海外での治療費は高額になるため注意が必要
もうひとつクレジットカード付帯の海外旅行保険で注意しなければいけないものに病気やケガなどの治療費があります。
例えば盲腸(虫垂炎)になった場合、日本では自己負担額は入院費をいれても10万円~15万円程度です。
しかし、海外旅行の場合は国によって治療費が数百万円かかることもあり海外旅行保険に未加入だった場合、治療費の支払い能力が証明できないとして治療をしてもらえないこともあるようです。
クレジットカード付帯の海外旅行保険では治療費をいったん現地で立替えて支払い、帰国後に請求するケースもあるため高額な治療費を現地で支払う可能性があります。
また補償金額が最低限で設定されている場合もありクレジットカード付帯の海外旅行保険だけでは補償が足りない場合もあります。
保険が適用されないこともある?「自動付帯」と「利用付帯」の違い
クレジットカード付帯の海外旅行保険には「自動付帯」と「利用付帯」の2種類があります。
1.自動付帯
クレジットカードを持っているだけで保険が適応される制度のことで、手続きや追加費用などがなく保険に入ることができます。
2.利用付帯
旅行代金や公共交通機関の料金の支払いをクレジットカードでしなければ保険適用とならない制度のことです。
利用付帯の適用条件は「旅行代金の支払い」となっていますが、この場合の旅行代金とはツアー料金や旅行先でのバス、タクシーなどの利用代金のことです。
ツアーではなく自分で飛行機やホテルを手配した場合や、移動でレンタカーを利用した場合の代金などは適用されないことがほとんどですので注意が必要です。
クレジットカードによって条件設定も違いますので、しっかり適用条件を確認するようにしましょう。
2枚以上持つことがおすすめ、複数枚のクレジットカードは補償金額を合算できる
補償範囲や補償金額が十分でないことも考えられるクレジットカード付帯の海外旅行保険ですが、海外旅行時に複数枚のクレジットカードを持つことで補償をカバーすることができます。
「傷害死亡」と「傷害後遺障害」については持っているクレジットカードの中で補償金額が高いクレジットカードが適用されますが、それ以外の補償についてはそれぞれのクレジットカードの補償金を合算することができます。
保険料が高額になることもある、「最高補償額5000万円」など高額な補償額にまどわされない
高額な補償金額のほとんどが「傷害死亡」や「傷害後遺障害」の補償ですが、死亡や後遺障害は何万回の旅行で1回おこるかどうかというほどレアケースになります。
補償額が高額であれば保険料やクレジットカードの年会費も高くなっている場合があり余計にコストをかけすぎてしまうことになります。
海外旅行保険は高額な死亡・後遺障害補償よりも実際におこりやすい病気やケガの治療費(疾病治療、障害治療)や持ち物の破損や盗難にあったものを補償(携帯品損害補償)してくれるかなどを確認するようにしましょう。
海外旅行保険で重要なことは、自分が必要とする補償が何かを確認することからはじめよう
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旅行先での病気やケガが心配なのか、デジカメやスマホなどの破損・盗難が心配なのかなど、不安に思っていることに対して十分な補償があるかどうかを考えましょう。[/kaiwa]
自分が持っているクレジットカードの海外旅行保険で足りない補償がある場合は年会費無料のクレジットカードで補償している場合もあるので、新規で加入して補償を手厚くするのもひとつの方法です。
また一般の保険会社では希望する補償だけ追加で加入することもできますので、クレジットカード付帯の海外旅行保険内容をじっくり確認して自分の希望する海外旅行保険にするようにしましょう。