家族カードならクレジットカードのサービスを安く共有できる

クレジットカードのなかには、配偶者や子供なども使える家族カードがあります。安い年会費で付帯サービスを共有できる点がメリットです。一方、利用者のクレヒスが育たず、他人の無駄遣いによって契約者本人の信用に傷が付くことがある点に注意する必要があります。

佐藤コラム

家族カードならクレジットカードのサービスを安く共有できる

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一般に、専業主婦や学生はクレジットカードを取りにくいと言われています。この理由は、経済力がなく、「支払ってくれるだろう」という信用が足りないから。そのような方におすすめの方法が、家族カードです。

ただし、作ってもらう側、あげる側の双方にメリットと注意点があるため、しっかり押さえた上で作りましょう。

家族カードは1人の契約で複数人が使えるクレジットカード

家族カードならクレジットカードのサービスを安く共有できる

そもそも家族カードとはどのようなものでしょうか? 通常のクレジットカードは、1人が契約し、クレジットカードもその人専用として1枚が発行されます。

一方、家族カードは1人が契約することで複数枚が発行されて、家族全員で利用できるものです。発行会社によっては、家族会員カード、ファミリーカードなど呼ばれることもあります。

一般的には、使えるのは本人と配偶者、親、高校生以を除く満18歳以上の子とされています。条件は生計を共にしていること。そのため、大学に行くために上京している子供などでもOKである一方、内縁や恋人、友人などはNGです。

兄弟や祖父母、義理の両親なども断られる可能性があります。

安くて便利な家族カードを作る4つのメリット

家族カードを発行するメリットを以下にまとめました。クレジットカードを取りにくい方でも持てるだけでなく、コストやサービスなどの面でさまざまな利点が見られます。

年会費が安くなる

たとえば、3人が通常のクレジットカードを作れば、3倍の費用が掛かることが当たり前です。しかし、1人が家族カードを契約して3枚発行してもらえば、コストはそれよりも安価。クレジットカードの種類によっては、年会費が1人分しか掛からないこともあります。

家族にも付帯サービスが適用される

クレジットカードには旅行保険などの付帯サービスがありますが、家族カードなら持っている方全員に適用されます。もちろん、普通ならそれぞれの所有者ごとに付帯させなければ適用されません。

このことから、海外旅行によく行く方などは、「自分が支払いするから良い」という場合でも、旅行保険のために全員に持たせておくと安心ですね。

普通なら資格がなく持てないカードを持つことができる

女性向けのクレジットカードを、家族カードとして契約することで、男性に持たせることもできます。もちろん、本契約者は女性である必要があります。

ただし、このようなことをして本当に得するかどうかは別問題です。付帯サービスに魅力的なものがあったらという程度でしょう。

管理が一本化されて楽になる

家族カードの利用明細は、1つにまとめられて送られてきます。しかも、カードごとに分類されて金額が記入されるため、誰がどのぐらい使ったのかが一目瞭然です。

家族カードは本契約者でも、そうでなくても注意点がいっぱい

メリットがある一方で、気をつけなければならない点が多々あります。契約者本人はもちろんのこと、作ってもらった側も油断してはいけません。以下を十分認識してから使わなければ、トラブルが起きてしまうでしょう。

審査は本契約者の信用情報を使う

これは家族カードの本質的な部分で、メリットでもありデメリットでもあります。本契約者となる方は特に気をつけたい注意点です。

配偶者が専業主婦で「クレジットカードの審査がなかなかとおらない」という時に、家族カードはとても有効です。一方、配偶者が会社員でバリバリ働いている場合は、家族カードでなく通常のクレジットカードに申し込んだほうが良いこともあるでしょう。

また、使えば使うほど本契約者の信用が高まっていきますが、反対に支払いが遅れるようなことがあったら、利用者ではなく本契約者の信用に傷が付くことになります

利用者のクレヒスが育たない

上記とは反対に、主婦や学生側の注意点です。通称クレヒスと呼ばれるクレジットカードの利用履歴のことを言います。クレジットカードは、たくさん正しく使っているほど発行会社から「使ってもしっかり払ってくれる」と信用されるようになります。

しかし、家族カードを使っている間のクレヒスは本契約者のほうに記録され、自分自身のクレヒスにはなりません。

この問題は特に20代で重要です。審査がとおりやすい時期に、自分のクレジットカードを持ってクレヒスを育てていくことが重要と言われています。これを怠ると、30代になってからクレジットカードを取りにくくなってしまうためです。

この時期に、安易に家族カードを使うことはおすすめできません。自分でクレジットカードを作ってクレヒスを育てていくことも考えましょう。

ポイントやマイルは本人に合算される

家族カードの利用でたまったすべてのポイントやマイルは、本契約者にたいしてまとめて加算されます。一本化されて管理が楽である一方、本人にしか使えないことは人によってデメリットと捉えられるかもしれません。

なお、クレジットカードの入会特典としてよくある新規入会ポイントも、本人の分しかもらえなくなります。

引き落とし口座を分けられないことが多い

通常、家族カードは1つの口座でまとめて引き落とすことになります。クレジットカードごとに分けることは基本的にできません。会社によっては、会員としてのグレードが上がると個別で引き落とすなど柔軟な対応ができるようになることがあります。

利用限度額は全員の合算

カード会社から提示される利用限度額は、家族カードすべての合計です。しかも、この額は1人だけで使っていた時から増えるわけではありません。

たとえば「80万円まで」と決められていたら4人家族で使う場合は1人あたり20万円ぐらいですから、計画的に使わなければ揉める原因になるでしょう。

利用履歴はほとんど筒抜け

利用明細が1つにまとめられることは上述しましたが、これは逆に何に使ったかをすべて見られてしまうということでもあります。

ソーシャルゲームの課金やアダルトコンテンツの購入なども筒抜けですので、安易に使うと家族間で喧嘩を招く原因になります。

さまざまなメリットと注意点があることをご紹介してきましたが、それではどのような方が家族カードを作るべきなのでしょうか? まず、上記のメリットに魅力を感じて、注意点をしっかりカバーできるなら視野に入れるべきです。

そのなかでも、「ゴールドカードを共有したい」というケースでは特におすすめです。家族間で共有したいほどの付帯サービスが付くのは、だいたいゴールドカード以上になります。また、高い年会費に悩まされることになるのもそれ以上です。

無駄遣いや紛失、盗難などのトラブルを避ける安全な使い方

家族カードは通常のクレジットカードよりも慎重な運用が求められます。たとえば安易に子供に持たせて無駄遣いされてしまったら大変です。

単に無駄遣いをするだけなら叱ればそれで良いかもしれませんが、クレジットカードの場合、引き落とし口座に十分なお金を入れていないと未納扱いになってしまいます。

この責任は、子供ではなく本契約者が負うことに。カード会社としては、支払い能力に疑問を感じてしまうこともあるでしょう。

家族カードを作ってあげる側としては、保身のためにも次のようなことはしっかり守っておきたいところです。

発行枚数を抑える

もともとの発行枚数には限度がありますが、それ以下であっても、家族全員に配って良いのかは慎重に吟味しましょう。

無駄遣いしそうな人には持たせないことはもちろん、枚数が増えればそれだけ利用額が増えると言っても良いですし、紛失や盗難のリスクも増えます

カード別に限度額を設定する

これができるのはごく一部ですが、全員の合計以外にも、1枚ずつ個別で限度額を設定できることがあります。

振込口座

これもできるのは一部です。利用者本人の口座で引き落とさせれば、お金にたいする意識が多少変わることも期待できます。

家族カードを発行できるおすすめクレジットカード一覧

最後に、家族カード対応のおすすめクレジットカードをご紹介します。

-佐藤コラム

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